Art-vintage STAINWAYについて 

日本ピアノサービス  磻田聖二

 現代の機械任せの物作りへの危険信号を唱える意味合いで、過去の素晴らしい職人が選び抜かれた材料を時間をかけて熟成し、手間隙を惜しまずに製作されたピアノたちへの尊敬を伝えたいと思います。特に1920年代に生産されたNEW YORK STEINWAYはどれもが素晴らしい出来栄えでした。それから1970年までに生産せれたものは、いくら時が経ってもピアノ本来の力があり再生できる。残念ながらそれ以降に生産されたものは製品自体の力がありません。化学薬品を使用してハイテクで量産されたものは、見かけの綺麗さと測定数値は優れていても、肝心の音色が全くダメです。特に昨今は世の中がグローバル化されて、どこのメーカーの物も同じような音がして個性がなくなってきています。このことはピアノのみならず他のものでも言えることだと思います。良くも悪くも世の中が均一化されているということだと思います。

Salon de Musique Kanmakiのピアノ 中村 正平

 当サロンを建築し、NEW YORK STEINWAYを日本ピアノサービスから購入しました。Art-Vintage STEINWAY  B211  1912年製です。ボディにはプラスチックコートが施されておらず、傷はつきやすいですが、固まってないのでピアノ自体がしなるような感覚があります。当サロンの残響と共に、低音から高音まで実に気持ちよくダイナミックに弾くことができます。一度触れるとその良さが体感できると思います。

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